ボーダー超えの甘デジは安定して勝てると思ったらそんなことはなかった

甘デジの現金投資は甘くない

忘れてはいけないのが、同じ4円パチンコであれば、甘デジも1/349の機種も大当たりするまでの現金が減るスピードは同じであることだ。

つまり現金投資が続けば、甘デジでもフルスペック機と同じように負ける。

甘デジが甘いのは初当たり確率であって、少ない投資金額で持ち玉遊技に持ち込める確率はフルスペック機よりも高い。

ただし、大当たりの出玉も少ないので、再び現金投資に戻る可能性も十分にある。

このような挙動は感覚的には予想できることはではあるが、実際にシミュレーターを回して数値として挙動を観察してみることにする。

やってみよう

どうせ出玉の傾向は大差ないだろうから台は何でもよいのだが、
PAスーパー海物語 IN 沖縄5 夜桜超旋風 99ver.を題材にしてみた。

スペック
大当たり確率:1/99.9→RUSH中1/3.99
RUSH突入率:50%
RUSH:8回転

通常時
 5R(純増300玉) RUSH50%
 5R(純増300玉) RUSH非突入50%

RUSH中
 10R(純増600玉) RUSH継続10%
 3R(純増180玉) RUSH継続90%

RUSH継続率は高い(約90%)が、出玉は少ないタイプだ。
ぱっと見、まともな出玉が得られるのは実質1/200でといったスペックで、
ボーダーは19.2回転。1/99にしては少し荒めのスペックだろうか。

幸運にも1,000円でボーダー超えの20回転する台を見つけ、これを2,000回転させた場合の統計情報を観察してみる。換金率は28玉(3.57円)とした。

結果(20回転/1K、2,000回転/3万日28玉交換)
平均投資額:26,400円
終了時平均持ち玉:7,333玉

平均収支(3.57円):-219円
勝率:46%

最大収支:209,000円
最低収支:-90,000円
投資額標準偏差:17,503
収支標準偏差:36,580

現金投資額の分布

収支の分布(3.57円交換)


投資が5千円以下で済んだのは約11%、1万円以下で済んだのは約23%であった。
5千円や1万円の予算では、たとえボーダーを少し上回る程度の台に朝から座れたとしても、1日粘れないことの方が圧倒的に多い点に注意されたい。

結果の考察

今回はボーダー以上回る条件でのシミュレーションであったが、大きく上回っているわけではないので、換金ロスを考慮した平均収支は若干マイナスになった。

平均投資額や標準偏差も大きく、お金がないときに安定した収支を得るための勝負に適しているとは言えない結果だ。1万円を持って行っても、1日勝負できないことの方が多いのは意外ではあった。

この平均投資額の意外な大きさは、店が甘デジを積極的に導入する理由であるようにも思われる。
一見、店側の利益が薄そうな甘デジであるが、実際には十分に現金を吸い込めると言える。
ちなみに、ほぼボーダー調整のリゼロの平均投資額は47,895円と出ている。

店としては、うまく稼働率を上げれば甘デジでも十分な売り上げが上がるようだ。
「当店は甘デジに力を入れています!」と宣伝して、ボーダー付近の釘調整にでもすればよいのではないだろうか(このような宣伝は禁止か?)。

無理にハイスペック機を導入しなくても、甘デジでも意外と現金は入ってくるようですよ。

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