4号機の思い出~タッチャブルズ~ノーマルよりも安定する裏モノ

香ばしい店に設置

ある地方都市の商店街、床は板張りでデータカウンターも安っぽいのが付いているだけの、ご近所さんが通うような小規模店にこの台は設置されていた。

その店のスロットは基本裏モノで、サンダーVなどは明らかな小役、リプレイカットで1,000円あたり20回転程度しか回らなかった。Aタイプのシマで打ち手が言う「入った」はボーナスが成立したことではなく、連荘ゾーン(状態)に「入った」ことを示すほどだった。

ジャグラーも設置されており、新台初日は夕方抽選開放だったのだがなぜか電源が切られており、開放後に店員が扉を開けて電源を入れるとびっくり。全台のランプが点灯したのだった。

そんな香ばしい店にある日5台ほど導入された大都技研のタッチャブルズ。有名デザイナーの絵柄を採用した、何の変哲もないAタイプである。

この店ではどの台でもよいので、コインを交換すると300枚で1つのポイントカードのハンコをもらえ、それが50個(のちに100個に変更)貯まると設定4のタッチャブルズを打たせてもらえるサービスを実施していた。特定日にはハンコが2倍もらえるなんて場合もあった。

設定は確認可能で時々このサービスを利用した設定4の札が刺さっている台打っている者もいたが、ほぼ確実に出ているように見え、私も1度だけハンコを貯めて打った。

結果は投資9,000円で5,500枚の換金。
ただし、これは引きが良かったほうだと思われ、たいていは3,000-4,000枚程度の非常に安定した勝ちになるようだった。

仕様の推測

タッチャブルズはBIG、REGしか搭載していないノーマルAタイプ機であり、設定4でも機械割は102%に満たない地味な仕様である。

だが、この店に設置されていたタッチャブルズには次のような特徴がみられた。

・最大ハマリは800Gほど。連荘しなくても300G-500Gで当たることが多い。
・100G以内の連荘が程よく発生する
・コイン持ちは普通
・REGが極端に少ない(終日回して3回などがザラにある)

コイン持ちを悪化させずに連荘を実現させるためには初当たり確率を削る必要があるが、1/500などにした場合そのままでは1,000Gを超えるようなハマリが頻発するはずだ。しかしこの店の台にはそのような傾向は見られない。

おそらく、設定に応じてハマリゲーム数をテーブルによる振り分けで決定するような方式であったのだろう。

ノーマル機の場合、どんなに設定が良くても引きが悪いと大きなハマリを食らう可能性がある。
一方、この裏モノのようにテーブルでゲーム数を決定してくれると大きなハマリを回避できるわけなので、むしろ結果はノーマル機よりも安定すると言える。

ただし、低設定の場合は安定して負けることになる。

店のその後

交換したコイン枚数に応じてハンコをもらい、高設定台が打てるサービスは半年程度で終了してしまった。

300枚で1ポイントだと、50ポイント貯めるのに15,000枚の交換が必要なわけだが、ポイント2倍のイベントを活用すれば数回の交換で50ポイントを狙えるので条件としては甘すぎた。

またこの店は6枚交換であったが手持ちのコインがあっても、換金ロスを承知のうえで現金投資を続けて換金枚数を増やそうと試みている者もいた。

15,000枚を現金で借りると30万。それを6枚交換でそのまま交換すると25万。サービス台の期待値は5万円以上はありそうなので、全額スルー交換はともかく、あと少しで50ポイントに達するのであれば換金ロスを無視して現金投資を続けるのも悪くない。

その後、サービス台を打つのに必要なポイントは100に上がったが、それでもプロのような連中が結構な頻度で設定のでタッチャブルズに座っている様子が見られた。店にとってはおいしくないサービスだったのだろう。そのうちポイントで設定4を打てるサービスは終了してしまった。

タッチャブルズは裏モノのままだったのかもしれないが、打つ者もらずシマは閑散としていた。

※裏モノはメーカーとは一切関係ありません。

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