RUSHが単発だった俺は引き弱?
これはRUSHがすぐに終わってしまったことに対する怒りでも、本当の継続率が実はもっと低いんじゃないかというメーカーに対する疑いでもなく、確率論で得られる事実である。
大手パチンコ情報サイトでは、たいていの台のレビューとして次のようなコメントが乱立する。
・81%継続など嘘。単発ばかり引く
・平均5連などしない。いいところ2-3連
打ち手の感覚としては、たとえば81%継続の台でようやくRUSHを引いた場合、5連が最低ラインであって、それ以下では不運だったと認識するだろう。
しかし信じがたいことではあるが、事実としては単発で終わるケースが最も多いのである。
平均5連以上なのに、なぜ単発が最多なのか。このページではこの事実を説明する。
打ち手の期待と実際の連荘分布を可視化
81%継続の場合、平均連荘数が5回強であることは分かると思う。
打ち手としては次のように平均連荘回数である5連付近をピークとする分布を期待するだろう。
5連以下は平均よりも不運なケースとして分布は少な目。5連以上は幸運なケースとして徐々に減っていくような分布だ。これは間違いである。

81%継続における実際の分布は次のとおりあり、単発が19%と最も大きな割合を占める。

なぜこのような実態と認識の乖離が生じるのか
連荘回数の発生確率を回数別に考えると、単発が最も多いのは事実である。
一方、単発と2連以上という区別で考えると発生確率はそれぞれ19%、81%と2連以上の分布の方が圧倒的に多い。このように単発:2連以上の区別で考えると、単発は最多の結果はではなく、最も不運な事象であることも事実である。

さらに、単発、2~5連、6~10連、11連以上のような分け方をすると、より実感に近くなる。

このように、連荘回数については次のような一見相反するように見える事実があるため、実態と実感に認識に乖離が生じるではないかと考えられる。
1.個別の連荘回数で考えると、単発が最多
2.単発とそれ以上で区別すると、単発は最も少ない
「確証バイアス」と言って、人間は自身に都合のよい情報だけを採用する傾向があるので、特に少ない(自身にとって不都合である)連荘数の範囲では、2.の事実を重視してしまうのだろう。
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